2019年1月11日 - 院長ネルソン

Dr.ネルソンと学ぼう「子宮内膜症」

こんにちは!!院長の山分ネルソンです!

女性医学の情報に関して、下記の動画を是非ご参照下さい。

https://m.youtube.com/channel/UCDo7QycwRLdN3wbbQwx_nUw

 

さて、今回は「子宮内膜症」についてお話ししたいと思います。

みなさんは「子宮内膜症」という病気をご存知ですか??

この病気について詳しく解説していきます!

 

まず、子宮内膜は子宮の内側にある膜のことで、赤ちゃんの布団としての役割があり、

赤ちゃんを迎える準備ができる時期に、膜が分厚くなる仕組みです。

子宮内膜症とは、この子宮の中にできる内膜が、

子宮以外の場所にもできてしまう病気のことです。

 

◇◆1.子宮内膜症は子宮以外の組織に内膜ができる病気◆◇

子宮内膜症は、卵巣や腹膜、卵管、腸など、

子宮以外の場所に子宮の内膜組織ができてしまう病気です。

中には、肺の中に子宮の内膜組織ができてしまっていた方もいます。

 

◎子宮内膜症になるとどうなる?

子宮内膜症の特徴としては、月経時に子宮内膜だけでなく、

子宮の外にある組織に対しても月経が起こることです。

 

卵巣の中やお腹の中、肺の中など子宮内膜組織がある場所に月経が発生します。

先ほどの肺の中に子宮内膜ができている患者さんの場合は、

月経が来るたびに血を吐いてしまうなどの症状が見られていました。

 

 

◎子宮内膜症は卵巣のチョコレート嚢胞の原因となる

チョコレート嚢胞とは、卵巣内にできた腫瘍のことです。

卵巣の中にできた子宮内膜は、月経を迎えるたびに卵巣の中で出血を起こします。

月経により卵巣の中に血が溜まり続け、卵巣の腫れなどの症状が見られます。

卵巣内に溜まった血の塊は、時間が経つと褐色に変化し「チョコレート色」に見えることから、

チョコレート嚢胞と呼ばれています。

 

 

◇◆2.子宮内膜症に見られる症状◆◇

子宮内膜症になると、次のような症状が見られます。

  • 月経時の痛みが強い

月経量が多くなる一般的には「月経が重い」とも言われています。

 

  • 子宮の周囲で癒着を起こすケースもある

子宮内膜症の患者さんの中には、子宮の周囲に癒着を起こしてしまっている人もいます。

癒着とは、周りの組織がベタベタと引っ付いてしまうことであり、

癒着が強くなると不妊の原因にもなります。特に卵管菜の周囲の癒着が強くなると、

精子が通りにくくなるだけでなく、受精卵になった時に子宮の中に戻れなくなってしまいます。

そのため、子宮外妊娠などを引き起こしてしまうことがあります。

 

  • チョコレート嚢胞が悪化すると手術が必要なケースもある

先ほど説明したチョコレート嚢胞も、子宮内膜症に見られる症状の一つです。

チョコレート嚢胞は9〜10cmほどの大きさに腫れてしまうと、癌を合併してしまう可能性が高くなるため、

手術をした方が良いでしょう。

「腫れが小さい時に手術した方が良いのでは?」と疑問を抱く人もいると思 いますが、

次のような理由があります。

5〜6cm程度の腫れの時に手術をしても、子宮内膜症が改善されるわけではないため、

腫れがひどくなり再発する可能性が高いです。

子宮内膜症の再発のリスクを考えると、嚢胞のサイズが大きい方が手術の適応となります。

ただし、5〜6cmほどの小さい嚢胞であっても、破裂して破けた場合は緊急手術が必要になります。

 

 

◇◆3.子宮内膜症の治療方法 ◆◇

  • 子宮内膜症の治療方法としては、女性ホルモンの合剤である低用量ピルの内服が挙げられます。

低用量ピルであるLEPを内服することで、排卵が抑制され子宮内膜の肥厚しないため、

生理時の収縮も抑えることが可能です。

ピルを内服することで、子宮以外の場所にある内膜の症状も緩和されると言われています。

ピルについてはこちら

  • 子宮内膜症の癒着に関しては手術で改善が期待できる

子宮内膜症の癒着に関しては、手術を行うことにより改善が期待できます。

手術の方法は腹腔鏡と呼ばれる術式で行われ、お腹に3つほどの穴を開けて癒着している部位を

レーザーで焼いてしまうことで、癒着を解放できるというものです。

実際に、手術を受けた後で癒着が解放されることにより、

「妊娠しやすくなった」との報告もあります。

 

 

◇◆4.まとめ◆◇

生理を迎えている女性の中には、「月経痛がひどい」「生理が他人よりも重い」などの

悩みを抱えている人も多いです。

「月経痛は仕方がないから我慢するしかない」と考えている人もいますが、

それは間違いです。

 

実は、月経痛がひどいなどの悩みを持つ人の7割以上は、

子宮内膜症にかかっている可能性が高いと言われています。

 

我慢できないほどの月経痛、月経量が多いなどは我慢せず、

病気を早期発見するためにも、怖がらずにお気軽にご来院くださいね!(^^)!