不妊治療

「そろそろ赤ちゃんがほしいな。」と思っているのに、なかなか妊娠しなくて悩んでいる方はいませんか?正常な性生活を営んでいるカップルが1年以上経過しても妊娠が成立しないことを不妊症と呼びます。10組に1組のカップルが妊娠しにくいことで悩んでいるといわれています。

妊娠のメカニズム

妊娠には排卵→受精→着床の3ステップが必要です。どの段階がうまくいかなくても妊娠は成立しません。妊娠しにくい原因を知り、それにアプローチしていくことが妊娠への近道と言えます。

排卵した卵子が1か月のうちで妊娠できるのはおよそ12時間から24時間です。精子は3~5日ほど生存します。その卵子と精子が受精して受精卵となり、子宮に着床することで妊娠は成立します。健康な男女が通常の性生活をしていても、妊娠する確率は毎月30%程度。

特に原因がなくても少しのタイミングのずれでなかなか妊娠できない場合がありますので、妊娠を希望される方はぜひご相談ください。

不妊症の原因

不妊症の原因には次のようなものがあります。原因によって治療方法が変わってきますが、当院では主に排卵障害などに対してタイミング指導を行っています。

排卵障害

排卵障害には様々な原因がありますが、その原因は採血で知ることができます。

  • 脳の視床下部や脳下垂体に原因があり、卵胞を発育させるFSHやLHの分泌が低下し排卵が起こりにくくなる場合。
  • 乳汁を分泌するプロラクチンというホルモンが多くなり排卵しにく。くなる場合
    (プロラクチンには排卵を抑制する作用があります)
  • 多嚢胞卵巣症候群(PCOS)の場合。
    (超音波上で卵巣に小さな嚢胞(未熟な卵胞)が多くみられます)

ホルモンはLHがFSHよりも高くなり男性ホルモンであるテストステロンが高くなった状態です。生殖年齢の女性の約1割程度に見られ、病気ではなく体質的なものといえます。月経不順であることが多く、排卵が定期的に起こっていないことが多くあります。

その他の不妊症の原因

他にも不妊には様々な原因があります。その原因究明のためには下記のような専門的な検査を受ける必要がある場合があります。その際は当院から専門病院をご紹介いたします。

  • 卵管障害・・・・子宮卵管造影検査や通気・通水テスト
  • 子宮内膜症・・・腹腔鏡検査
  • 着床障害・・・・超音波検査
  • 子宮頚管因子・・ヒューナーテスト
  • 抗精子抗体・・・採血
  • 男性因子・・・・精液検査など
  • 性交障害
  • 原因不明

当院で行っているタイミング指導とは・・?

①自然周期の指導

妊娠の可能性を高めるには排卵期に性交渉を行う必要があります。タイミングはその月によってずれることもありますので、ご自分で推測されますと、ややずれてしまうことがあります。そのため実際に卵巣の中で成長している卵胞を超音波で観察し、適切な時期をお伝えます。

月経開始12日目ごろに来院していただき、超音波にて卵胞の大きさをはかります。卵胞は20mm程度になると排卵しますので、そのタイミングを指導します。卵胞が小さい時は2~3日後に再度検査させていただくことがあります。

②お薬による排卵誘発による指導

自然に卵胞が十分大きくならない場合は、月経5日目から排卵誘発剤を使用し、卵胞が大きくなるのを助けます。そして自然周期と同様に12日目ごろに卵胞チェックをし、十分な大きさになっていれば、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を注射します。この注射すると36時間以内に排卵することが多いため、さらにタイミングを計りやすくなります。

そして、その1週間後に再度HCG注射をします。HCGは妊娠ホルモンでもあるので、妊娠した場合、妊娠を継続させるためです。

このような方法で当院では3年で約100人の方が妊娠に至っています。しかし、前にも述べたように不妊治療は原因に応じた検査やアプローチが大切です。原因や経過によってさらに詳しい検査や人工授精・体外受精などを希望される場合は他院への紹介をいたします。

実際、妊娠には年齢も関係する場合がありますので、なかなか妊娠にいたらず悩んでおられる方はまずはお気軽にご相談ください。