生理痛がひどい?子宮内膜症の原因や症状を解説!

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毎月の生理で生理痛がひどくて…鎮痛剤を飲んでも辛い時があるんです。。
生理痛がひどいのは辛いよね…。でも、ただの生理痛ではなく、子宮内膜症などの病気が原因になっているかもしれないよ。
子宮内膜症?聞いたことがあるような…ないような…。怖い病気なんですか?
ひどい生理痛を引き起こしたり、不妊症の原因になってしまうこともあるよ。詳しく説明していくね!

「生理痛がひどい体質だから」と言って放ってしまっている方もいるのではないでしょうか?

子宮内膜症などが原因になっていることもあるので、気になる方は早めの受診が大切です。

子宮内膜症とは?

子宮内膜症とは、もともと子宮の内側だけにあるはずの子宮内膜が、子宮の内側以外の場所にできてしまう病気です。

子宮以外の場所に内膜ができてしまうので、女性ホルモンの働きに影響を受け、本来とは違う場所で増殖や出血を繰り返してしまいます。

増殖した内膜や血液は、子宮以外では身体の外に排出することができないため、月経が起こるたびに炎症を起こしてしまいます。

放置してしまうと閉経まで少しずつ進行してしまう病気なのです。

内膜症が発症する場所

子宮内膜症がもっとも多く起こるのは卵巣ですが、下記の部位にも見られることがあります。

  • 腹膜
  • ダグラス窩(子宮と直腸のくぼみ)
  • 仙骨子宮靭帯(子宮を支える靭帯)
  • 膀胱子宮窩(膀胱と子宮の間のくぼみ)

子宮内膜症の原因

子宮内膜症が発生する原因はハッキリ分かっていません。

諸説はありますが、月経血が子宮から卵管、そして腹腔内へ逆流してしまうことが原因ではないかと言われています。

あくまで仮説であり、確定した原因がないこともこの病気の特徴です。

子宮内膜症の症状

子宮内膜症の主な症状としては、下記のようなものがあります。

  • 月経痛
  • 性交痛
  • 排便痛など

痛みを訴えて来院される方も少なくありません。

子宮内膜症の治療

院長ネルソン

子宮内膜症の治療には、主に下記の3つの治療法が挙げられます。

1.黄体ホルモン療法

卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑制し、子宮内膜の周期的な増殖を抑えることで月経を止め、月経痛などの症状を改善します。

また、病巣を小さくする作用もあり、下腹部痛や腰痛、性交通、排便などの月経時以外の痛みの症状を抑えます。

副作用としては、子宮内膜が薄く剥がれやすい状態になるため不正出血が見られます。

2.低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤(低用量ピル療法)

ピルを使って妊娠と同じ体内環境にし、排卵を抑えることで子宮内膜症の増殖を抑えます

最近では、長期間継続することで定期的な月経を抑制するような新たな投与法も開発されています。

3.GNRHアゴニスト療法

女性ホルモンの分泌を抑えて一時的に閉経と同じ状態にすることで、病巣を小さくします。注射剤と、点鼻薬があります。

副作用として、うつ状態、ほてり、のぼせなどの更年期症状があります。

子宮内膜症になると不妊症になる?

子宮内膜症になると不妊の原因になってしまうって噂を聞いたけど、本当?
不妊症で悩む人の中に子宮内膜症が多いのは事実なんだよ。でも、必ず不妊になるわけではないよ。

子宮内膜症が不妊症になりやすい理由

子宮内膜症が不妊症を引き起こす理由として、子宮などの臓器の癒着が挙げられます。

子宮内膜症の症状が進行すると、卵管や卵巣、子宮、腸管などの臓器同士が癒着を起こしやすくなってしまいます。

癒着が起こることにより、卵巣から卵子の放出や卵管内の受精卵の移動などが妨げられ、妊娠しにくくなる可能性が高くなると考えられています。

また、骨盤腔内に炎症を引き起こすことで、受精や着床を妨げられることもあります。

子宮内膜症の約半数が不妊症を合併

子宮内膜症の30〜50%は不妊症を合併していると言われています。

また、不妊症の方の25〜50%に子宮内膜症が見られていることがわかっており、子宮内膜症と不妊症の因果関係が考えられます。

ただし、子宮内膜症があるから必ず不妊症になるという訳ではありません。子宮内膜症があっても自然に妊娠・出産する人はたくさんいます。

気になる症状があれば早めに受診しよう

希咲クリニック院長

今回は、子宮内膜症という病気について詳しくお伝えしました。

月経痛がひどいと感じている方は、病気が隠れている可能性もあるので、体質などと思い込んで我慢せず早めに相談しましょう。

女性の病気は不妊症の原因になることもあるので、早めの受診と対処が大切です。

この記事を書いた人

山分 ネルソン 義興
山分 ネルソン 義興医療法人志希会 希咲クリニック院長
大阪の中心からほど近い十三にある「希咲クリニック」の院長として、女性の医学と予防に努めています。マレーシア出身で使用言語は、英語・中国語・マレー語・日本の4ヶ国語。

産婦人科専門医として、「正しい医学知識を伝えたい」との思いからメディアやイベントを開催するなど医師以外の分野でも活躍中です!
産婦人科専門医・日本薬剤師免許・日本抗加齢医学会専門医